2023年の年末〜2024年の年始にかけて、北海道の道東に行ってきました。
今回は「雪がほとんど降らない地域に住む者が、真冬の北海道で着物を着るには」という、ある種の実験も兼ね、着物にも挑戦!
なるべく「普段こちらで使っているもので頑張りたい」と思ったので、特別なものは特に買っていません。
雪だからこその美しい景色も沢山あった、冬の北海道旅になりました。
着物旅コーデ&旅行記
着物コーデ
今回着物を着たのは2日程。
同じ着物と帯を使い、帯揚げや帯締めを変えた着物コーディネートで楽しみました。
1日目は、染め分け帯揚げ(通称GABIAGE)の千鳥柄の面に、シルバーの三分紐を。
2日目は、もう片方の赤色を出し、三分紐もレッドにしています。
外に出る時は、コートやマフラー、手袋や耳当て、ブーツ等で防寒対策をしっかりと。
旅行記
【着物12月下旬 旭川市 -2℃⇔-4.3℃】
冬の北海道旅行前半は、旭川市に泊まりました。
窓から見える雪と自然が、絵画のように美しかったです。
和室もあったので「家族茶会をやろー!」となり、持参した野点セットをワクワクしながら開けたら、まさかの抹茶が入っていなかった(笑)。
テンションだだ下がりでGoogle大先生に相談をすると、近くに茶道具店があると。
そこで無事に抹茶と、干支の懐紙もゲットしました!
スーパーで和菓子も購入し、みんなで無事茶会を開催。
「旭川ラーメンが食べたい!」と、蜂屋さんにも行きましたよ。
言葉でうまく説明ができない、初めて食べる味に衝撃を受けました。
好き嫌いが分かれるお味だそうですが、私はこの味、クセになりそうです。
【着物1月上旬 屈斜路湖(弟子屈町) 最高-6.1℃⇔-18.2℃】
後半は屈斜路湖に泊まりました。
サービス精神旺盛な白鳥が、こんなに近くに。
ここでも、地元のお菓子と一緒に一服。
美しい景色もご馳走ですね。
近くに 硫黄山(アトサヌプリ) もあったので、行ってみました。
まるで異世界のようです。
この美しい蛍光イエローは、硫黄の色。
自然界でもなかなかお目にかかれない、珍しいお色ですね。
旅行の持ち物 着物編
着物
今回は、手持ちの中で1番あたたかいと思われる紺色の「別珍着物」を持って行きました。
寒い季節に大大大活躍の冬場のエース!
しっかりとした生地なので、風をほとんど通さない。ゆえに、少しでも着る季節を間違えると蒸し風呂状態ですが、今回の北海道旅行では、その実力を大いに発揮してくれました。
しかし!この着物、思った以上にスーツケースを占領(笑)
他の素材だと2着は持っていけそうだったので悩んだのですが、初めての冬の北海道。寒さに怯えていたので「暖かい」が優先され、今回はこの1着のみ持って行きました。
もしまた冬場の北海道に行く機会があれば、いつもの洗える着物を持って行こうかと思います。
帯
1月1日には絶対に着物を着たいと思ったので、おめでたそうな金系がはいった名古屋帯を。
あとは、結局使いませんでしたが、巻き方によって色柄が変わる半幅帯を一本。
履物系
草履
色々と調べた結果「底がゴムだと滑りにくい」という情報を得たので、そろそろ買い替え時期の草履裏にこんな感じでゴムを貼ったもの(画像①②)に「美人のつま先」という、足先のカバーを持って行きました(画像③④)
が!そんなヒョロヒョロの装備では、雪国では全く通用せず!
なぜかというと、下の画像をご覧ください。
雪の高さが草履を超えると、雪が入ってくる入ってくる(笑)めちゃくちゃ冷たい(笑)
底裏のグリップ力はあったので滑ることは無かったのですが、それ以前の問題でした。
ブーツ
洋服にも合わせようと持っていった アサヒトップドライ の防水&防滑ブーツが大活躍。
こちらのブーツは、シンプルな形と、防水・防滑になっているので、雪でも雨でもOKなところがとてもお気に入りです。
腰痛持ちでヒールが年々辛くなってきた私でも、こちらは安定感があるので、歩きやすい!
ロング丈とミディ丈を持っていき、その日のコーデによって娘と使い分けていました。
もし1足だけ買うなら、私はミディ丈がオススメ。
着物にも合わせやすいですし、動きやすい、そしてかさばらない。
ロングはロングで、暖かいですし、長い分防雪防水があるので良いですよ。
帯揚げ・帯締め
千鳥格子と赤色の染め分け帯揚げを。
三分紐は、赤・銀・白色を。
小物類はあまりかさばらないので、いくつか持っていくと便利だと思います。
小物系
足袋・撥水足袋カバー・足袋インナー
ストレッチ足袋+今回は撥水足袋カバーと足袋インナーを持って行きました。
ブーツを履く時がほとんどだったので撥水足袋カバーは使いませんでしたが「雪がそれほど積もっていない場所を歩く」際には便利かと。
私は梅雨の時期にも使おうと思っています。
あとは「とにかく足元は冷やしたくない」という一心で、膝丈の足袋インナーも持って行きましたが
・北海道の室内が最強に温かい
・別珍着物も最強に温かい
・着物+ブーツで足元そんなに冷えない
ので、今回は必要無かったです。
コーリンベルト・東スカート
「強風で裾がめくれるのを避けたい」と思い、コーリンベルトを持っていきました。
あとは、東スカートも。
東スカートは、中が止められているので、風が吹いて襦袢が見えても肌は見えないようになっています。
気に入って、奈良に帰ってきてからも愛用中。
コーリンベルトはこのような感じで、東スカートと着物をとめると、ペラっとめくれるのを防いでくれます。
別珍着物(マネキン画像は別の着物です)は生地自体の重さと、起毛による生地のグリップ力があったので、少しの風ではコーリンベルトは必要無かったのですが、強風時には大活躍しました。
ちなみに、強風時はこのようになります↓
風が強すぎて息が出来ないし、真っ直ぐに歩けない。
しかし!コーリンベルトのおかげで、裾めくれはありません。
小物系は、このような感じでジップロックに入れて持って行っています。
透明なので中身が見えて便利ですよ。
衿芯は折れやすいので、足袋インナーに巻いて型くずれ防止。
草履は、自作の足袋クッションに、100均のシャワーキャップを被せてスーツケースにインしています。
マフラー・手袋・耳当て
「マフラーで衣紋を隠せ」「手袋はなるべく長めに」が今回の学びに。
「普段使っているやつでいっか〜」と、コンパクトなティペットを持っていきましたが、即、戦力外通告。全く役に立たなかった(笑)。
結局、娘のグルグル巻ける系マフラーを借りることになりました。
袖口から風が入ってくるので、手袋は手首より長めがよかったです。
あと、耳当てもオススメ。私はドアラになりましたが。
コート
金沢着物旅でも着ていたマントコートを持って行きました。
別珍着物のおかげもあり、寒くなかったです。
洋服用のコートなので、兼用できて便利ですよ。
まとめ・振り返り
初めての豪雪×着物旅行でしたが、今回のMVPは「別珍着物」。とにかく暖かかったです。
あとは「ぐるぐる巻きにできるマフラー」は必須ということを学びました。
衣紋が隠れると、とてもとても暖かいです。
冬の北海道も、美味しい食べ物に美しい景色、新たな発見も沢山あって、とても充実した旅でした。
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